うたた音日記

ピアノを弾いて美食家を目指す!ピアノ弾き武田朋子のブログ

広島交響楽団 東京公演を聴きに行ってまいりました。

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広島交響楽団の東京公演『平和の夕べ』を聴きにサントリーホールへ行ってまいりました。広島が被爆から70年を迎えた今年の公演、チケットが発売日に即完売となりまして、私は知人団員さんを通して楽団事務局から直接譲って頂きなんとか確保できたほど。なのでこの日をとてもとても楽しみにしておりました。その理由が…

 

世界的ピアニスト、マルタ・アルゲリッチさん

 
ベートーヴェン作曲、ピアノ協奏曲第一番のソリストマルタ・アルゲリッチさんだったのです。先に感想を述べてしまいますがね、感無量でございました。
 
YouTubeでいつも見るアルゲリッチも素晴らしいと思っていたけれど、これほどまでに凄いとは!音色の多彩さが半端ない。柔らかな音色も力強い音色も、どちらも信じられないほど高い音圧。自分が普段いかに低次元な事で悩んでいるのかを思い知らされました。
 
とにかく終始楽しそうだった。やっぱり音楽ってこうじゃないとね!
 
今回は前半にベートーヴェン作曲『エグモント序曲』、ヒンデミット作曲『世界の平和』が演奏され、後半はベートーヴェン作曲ピアノ協奏曲第一番のみでした。休憩時間にホワイエにてスパークリングワインで喉を潤し、二階奥の座席へ戻ろうとしたら通路が何やら異様な雰囲気。スーツ姿の男性陣が両壁を塞いで立っている状態で、不穏に思いながら間を通り抜けて着席すると、突如10人ほどの報道陣が乱入してきまして、私たちが入って来た隣のドアにカメラを向けていました。なんだろう?と思ったその時、扉が開いて案内人に続いて入っていらしたのは天皇皇后両陛下でした!!客席から湧き上がる大歓声。不思議と私もとても幸せな気分になりました。美智子妃殿下がお元気そうで本当に嬉しく思いました。
 
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個人的には団員の知人の面々の演奏を聴けて嬉しかったです。特に大学の後輩にあたる打楽器奏者の岡部くん。彼らの卒業直後のヤマハ新人演奏会でニールセン作曲クラリネットコンチェルト(ピアノ伴奏版)をやった際にスネアでのってくれたのが私は唯一の共演でしたが、学生時代から抜きん出た存在で、その時も感動的に上手でした。前回の管打楽器コンクールで優勝の知らせを聞いた時には、彼がオケマンになっても邁進を続けていたことに私は密かに感動しました。そんな岡部くんのシンバルの音色、更なる成長を感じ感化されました。(シンバルの響きを止める身体、特にお腹も成長したご様子で、なかなかのものでした。笑)
 
広響の歴史には勿論のこと、日本の歴史に残ると言っても過言ではないほどの、心温まる名演奏でした。